洗面所の引き出し一つから始める モノを減らして毎朝を心地よくするやさしい一歩
忙しい朝、洗面所の引き出しにモヤモヤしていませんか?
朝の支度で洗面所を使うとき、引き出しの中がごちゃついていて目的のモノがすぐに見つからず、ストレスを感じることはありませんか。綿棒を探すのに時間がかかったり、どこに入れたか忘れてしまい二度買いしてしまったり。特に忙しい朝は、そうしたちょっとしたことが積み重なり、一日の始まりをどんよりさせてしまうこともあります。
洗面所の引き出しは、比較的小さな空間でありながら、ヘアアクセサリー、スキンケアの試供品、使いかけのコスメ、爪切りや体温計などの日用品、古い歯ブラシのストックなど、こまごまとしたモノが集まりやすい場所です。そして、一度モノが増え始めると、あっという間に開け閉めしにくい「開かずの引き出し」になってしまうことも少なくありません。
「片付けたいけれど、どこから手をつければいいか分からない」「時間がないから、本格的な片付けは無理」と感じている方にとって、洗面所の引き出しは、モノを減らす第一歩として非常におすすめの場所です。この記事では、洗面所の引き出し一つに焦点を当て、無理なくモノを減らし、毎朝を心地よく迎えるための具体的な方法をご紹介します。
なぜ、洗面所の引き出しから始めるのが良いのでしょうか
大きな場所や複数の場所を一度に片付けようとすると、時間も労力もかかり、途中で挫折してしまいがちです。特に「どこから手をつければいいか分からない」と感じている方にとって、この「最初の一歩」を踏み出すハードルは高いかもしれません。
しかし、洗面所の引き出し一つであれば、比較的短時間で作業を終えることができます。作業範囲が限定されているため、始める前の心理的な抵抗が少なく、途中で諦めにくいというメリットがあります。
また、洗面所は毎日使う場所ですから、引き出しが整理されるとすぐにその効果を実感できます。探し物の時間が減り、スムーズに支度ができるようになるなど、日々の暮らしの中での小さな成功体験は、次の場所の片付けに取り組む自信につながるのです。小さな一歩から始めて、確実に成果を積み重ねることが、モノを減らすこと全体へのモチベーション維持につながります。
洗面所の引き出しを心地よく整えるやさしいステップ
では、具体的にどのように進めていけば良いのか、初心者の方でも無理なくできるステップをご紹介します。
ステップ1:引き出しの中身をすべて出す
まずは、対象とする洗面所の引き出しの中身を、すべて外に出してみましょう。床や広いスペースに新聞紙や布を広げ、その上に出すと、後片付けが楽になります。この時、どこに何が入っていたか、写真を撮っておくと、整理後の収納の参考になることがあります。
中身をすべて出すことで、自分が思っていた以上に多くのモノが入っていたことに気づくかもしれません。しかし、ここで量に圧倒される必要はありません。ただ、現状を把握する大切なステップです。
ステップ2:仕分けの基準を決める
次に、出したモノをどのように扱うか、簡単な基準を決めます。初心者の方におすすめなのは、以下の3つに分ける方法です。
- 使うモノ: 現在、または近い将来に定期的に使用するもの。
- 使わないけれど必要なモノ: 予備の歯ブラシ、旅行用の小さなボトルなど、今は使わないが今後必要になるもの。
- 捨てる・手放すモノ: 使用期限が切れているもの、壊れているもの、もう使わないもの、試供品で肌に合わなかったものなど。
この時、「いつか使うかも」という判断に迷うモノが出てくるかもしれません。そういったモノは、無理に捨てる必要はありません。今回は「洗面所の引き出し一つを心地よくする」のが目標です。まずは分かりやすい基準で、サクサク仕分けを進めることに集中しましょう。
ステップ3:一つずつ判断し、分けていく
出したモノを手に取り、ステップ2で決めた基準に従って、それぞれのグループに分けていきます。
判断に迷う時間を含めても、一つの引き出しであれば15分から30分程度で完了することが多いでしょう。テンポよく進めるコツは、あまり深く考えすぎないことです。「これは必要か、必要でないか」を直感的に判断し、迷うものは一時的に「保留」の箱を作って入れておくのも良い方法です。
特に見直したいモノとしては、以下のようなものがあります。
- 使用期限が切れた化粧品や医薬品: 肌トラブルの原因になったり、効果がなかったりします。
- 古い試供品やサンプル: いつか使おうと思っていても、忘れていることが多いものです。今使う予定がないなら手放すことを検討しましょう。
- ゴムが伸びたヘアゴムや壊れたヘアピン: 使えないまま引き出しの場所を占めています。
- 何のコードか分からないケーブルやアダプター: 必要であればまとめて別の場所に保管するなど、引き出しから移動を検討しましょう。
ステップ4:捨てる・手放すモノを処理する
仕分けが終わったら、「捨てる・手放すモノ」のグループに入ったモノを、すぐに指定の場所に移動させます。可燃ごみ、不燃ごみ、プラスチックなど、自治体のルールに従って分別し、ゴミ袋に入れたら、その日のうちにゴミ置き場に出すなど、家から出す仕組みを作ることが大切です。
まだ使えるけれど自分は使わないモノであれば、家族や友人に譲る、リサイクルに出す、フリマアプリなどで販売するなど、手放す方法を検討するのも良いでしょう。
ステップ5:残ったモノを収納する
最後に、「使うモノ」「使わないけれど必要なモノ」として残ったモノを、引き出しに戻します。この時、すべてのモノを詰め込むのではなく、引き出しの容量の7〜8割を目安に収納すると、モノが増えた時に対応しやすくなります。
よく使うモノは手前に、あまり使わないモノは奥に配置するなど、取り出しやすさを考えて収納しましょう。引き出し用のケースや仕切りを使うと、モノの定位置が決まり、散らかりにくくなります。無理に高価な収納グッズを揃える必要はありません。空き箱などを活用するだけでも十分です。
モノが減った洗面所の引き出しがもたらす心地よい体験
たった一つの洗面所の引き出しを整理しただけでも、日々の暮らしに様々な良い変化が訪れます。
- 時間の短縮: 朝の忙しい時間に探し物をするストレスがなくなり、支度がスムーズに進みます。数分の短縮でも、毎日積み重なると大きな時間になります。
- 精神的な余裕: 引き出しを開けるたびにスッキリ整った空間が目に入ると、気持ちが穏やかになります。モノが整理されている安心感は、心の余裕につながります。
- 空間の有効活用: 無駄なモノがなくなることで、本当に必要なモノが収まりやすくなります。デッドスペースが減り、引き出し全体を有効に使えるようになります。
- 掃除のしやすさ: モノが少ないと、引き出しの中を拭いたり、ケースを移動させたりするのが簡単になります。清潔な状態を保ちやすくなるでしょう。
これらの小さな変化は、やがて心地よい毎日の習慣となり、心にゆとりをもたらしてくれるはずです。
小さな一歩から、心地よい暮らしへ
洗面所の引き出し一つから始めたモノを減らす経験は、きっとあなたに小さな成功体験と自信を与えてくれるはずです。そして、この経験が「他の場所もやってみようかな」という意欲につながるかもしれません。
大切なのは、完璧を目指さないことです。まずは一つの場所、短時間から始めて、得られる心地よさを実感してみましょう。無理なく、自分のペースで、モノとの向き合い方を変えていくことが、豊かな「体験」にあふれる暮らしへの第一歩となります。
この記事が、あなたの心地よい暮らしを始めるための一助となれば幸いです。