掃除用品・洗剤の整理で心地よい空間を作るやさしい始め方
増えがちな掃除用品・洗剤を整理して心地よい空間へ
家の中をきれいに保つために欠かせない掃除用品や洗剤。しかし、気づけば種類が増え、収納場所がいっぱいになってしまうという方も少なくないのではないでしょうか。限定の香りの洗剤、用途別のクリーナー、いつか使うかもしれない掃除道具など、様々なものがストックされ、収まりきらずに目に付く場所に出しっぱなしになってしまうこともあります。
モノが増えると、探す手間が増えたり、収納場所がごちゃごちゃしてしまったりします。それだけでなく、「掃除を始めよう」と思った時に、どこから手をつけて良いか分からず、億劫に感じてしまうことにもつながります。今回は、そんな増えがちな掃除用品や洗剤を整理し、心地よい空間と心のゆとりを手に入れるための具体的な一歩をご紹介します。
なぜ掃除用品・洗剤は増えてしまうのでしょうか
掃除用品や洗剤が増える背景には、いくつかの要因が考えられます。
- 用途別の製品の多さ: 「お風呂用」「キッチン用」「カビ取り用」など、特定の場所や汚れに特化した洗剤が多く販売されています。それぞれに効果を期待して購入するうちに、種類が増えてしまいます。
- 特売や限定品: 「期間限定の香り」「今だけ増量」といった特売品につられて、まだストックがあるのに買い足してしまうことがあります。
- 「いつか使うかも」: 普段あまり使わないけれど、特定の用途に必要になるかもしれないと考えて取っておいたり、古いものを捨てるタイミングを逃したりします。
- 収納場所の問題: 定位置が決まっていない、または収納スペースが限られているために、一時的に色々な場所に置いてしまい、全体量を把握しにくくなります。
こうした状況が重なり、収納場所はパンク寸前。見た目がごちゃごちゃするだけでなく、次に何を買えば良いのか分からなくなったり、重複して購入してしまったりといった無駄も生じやすくなります。
モノを減らすことで得られる心地よい体験
掃除用品や洗剤の量を適正に保つことで、様々な良い体験が得られます。
- 探す時間の短縮: 必要な洗剤や道具がすぐに見つかるようになり、掃除に取り掛かるまでのストレスが軽減されます。
- 収納スペースの有効活用: スペースにゆとりが生まれ、見た目もスッキリとして気持ちが良くなります。他のものを収納する余裕ができるかもしれません。
- 掃除が楽になる: 道具が整理され、定位置に戻しやすくなるため、掃除の後の片付けもスムーズになります。道具がすぐに手に取れることで、ちょっとした汚れにも気軽に対応できるようになり、結果的に家全体をきれいに保ちやすくなります。
- 買い物の効率化: 今持っているものが把握できるため、無駄な買い足しを防ぎ、本当に必要なものだけを購入できるようになります。経済的なメリットも期待できます。
- 心のゆとり: 身の回りが整うことで、心が軽くなり、より前向きな気持ちで日々を過ごせるようになります。
これらの体験価値を想像すると、整理へのモチベーションが高まるのではないでしょうか。
掃除用品・洗剤整理のやさしい始め方
さて、どこから手をつければ良いのでしょうか。「全部一度に出すのは大変そう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。無理なく始めるためのステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「小さく」始めてみましょう
一度に全ての掃除用品・洗剤を整理しようとすると、時間も労力もかかり挫折しやすくなります。まずは、特に気になっている場所や、量の少ない場所から始めてみましょう。例えば、以下のいずれか一つに絞るのがおすすめです。
- シンク下の掃除用品エリアだけ
- 洗面台下の洗剤ストックだけ
- ベランダの掃除用具ボックスだけ
- 洗濯機周りの洗剤類だけ
ステップ2:選んだ場所にあるモノを「全部出す」
選んだ場所にある掃除用品や洗剤、掃除道具を全て外に出します。床にシートを敷くなどして、汚れないように準備すると良いでしょう。全て出すことで、自分がどれだけのモノを持っているのか、全体量を把握することができます。
ステップ3:「必要」「不要」「保留」に分ける
出したモノを一つずつ手に取り、以下の基準で分けていきます。
- 必要: 定期的に使用しているもの、または近いうちに確実に使用するもの。
- 不要:
- 明らかに使い切れない量があるもの。
- 購入したことを忘れていた、または使用期限が切れているもの(洗剤にも使用推奨期限があるものが多いです)。
- 同じ用途のものがいくつもある中で、特にお気に入りでないもの。
- 壊れている、または劣化していて使えない道具。
- 今後使う予定が全くないもの。
- 保留: 判断に迷うもの。「いつか使うかも」と思うものや、まだ少し残っているけれど新しいものを開けてしまったものなどです。
ステップ4:「不要」なモノを手放す
「不要」に分けたモノは、感謝の気持ちとともに手放します。洗剤類は中身の処理方法や容器の分別方法が自治体によって異なる場合がありますので、ルールに従って適切に処分します。古い掃除道具なども、燃えるゴミや不燃ゴミとして処分します。
ステップ5:「保留」のモノと向き合う
判断に迷った「保留」のモノを再度確認します。本当に「いつか」は来るのか、他のもので代用できないか、使用期限は大丈夫かなどを冷静に考えます。どうしても判断できない場合は、「保留ボックス」などを用意し、期限を決めて(例えば3ヶ月など)そこに保管しておき、期限が来たら再度見直す、という方法も有効です。その期間中に一度も使わなかったものは、手放すことを検討します。
ステップ6:「必要」なモノを整理し、使いやすく戻す
「必要」と判断したモノだけを収納場所に戻します。この時、以下の点を意識するとさらに使いやすくなります。
- 使用頻度: よく使うものは手前に、あまり使わないものは奥に配置します。
- 用途別: 同じ用途の洗剤や道具をまとめて収納します。
- 立てて収納: スプレーボトルなどは立てて収納できるケースなどを活用すると、倒れにくく取り出しやすくなります。
- 定位置を決める: それぞれのモノの「家」を決めることで、使った後に戻しやすくなり、散らかりを防ぐことができます。
このステップを、選んだ「小さな場所」で完了させます。一つの場所がスッキリすると、「次もやってみよう」という気持ちが湧いてくるはずです。
整理した状態を保つために
一度きれいに整理できても、しばらくするとまたモノが増えてしまうこともあります。整理した状態を維持するために、いくつか意識しておきたい点があります。
- 新しいモノを入れる前に考える: 新しい洗剤や掃除道具を購入する前に、今持っているモノで十分ではないか、本当に必要かを考える習慣をつけましょう。多機能洗剤を選ぶなど、モノの種類を増やさない工夫も有効です。
- 定位置管理を徹底する: 使ったモノは必ず決まった場所に戻すようにします。
- 定期的な見直し: 半年に一度など、定期的に収納場所全体を見直す時間を作ります。使っていないものや古くなったものがないかチェックすることで、増えすぎを防ぎます。
まとめ
掃除用品や洗剤の整理は、「どこから手をつければ...」とためらってしまいがちな場所かもしれません。しかし、まずは引き出し一つ、棚一段といった小さな場所から始めてみることが大切です。
モノを減らし、整理された空間を手に入れることで、探し物の時間が減り、掃除が億劫ではなくなり、家全体を心地よく保つことにつながります。物理的な空間だけでなく、心の余裕も生まれるでしょう。
この「やさしい始め方」が、あなたの暮らしをより快適にするための一歩となれば幸いです。焦らず、ご自身のペースで、心地よい空間づくりに取り組んでみてください。