アクセサリーボックスを整える モノを減らす小さな一歩
いつか使うかも、で増えてしまうアクセサリー
気がつけばアクセサリーボックスがあふれていたり、引き出しの奥にしまい込んだまま忘れていたりすることはありませんでしょうか。ひとつひとつは小さなものでも、集まるとかなりの量になり、管理が難しくなってしまうことは珍しくありません。
たくさんのアクセサリーがあることは、悪いことではありません。しかし、もしあなたが「つけたいものが見つからない」「同じようなものばかり持っている気がする」「収納場所がごちゃごちゃしているのが気になる」と感じているのであれば、少しモノを減らすことを考えてみる良い機会かもしれません。
モノを減らすことにハードルを感じる方もいらっしゃるでしょう。どこから手をつけて良いか分からない、時間がかかりそう、捨てるのがもったいない、といった気持ちになることは自然なことです。ですが、アクセサリーの整理は、比較的取り組みやすく、すぐに効果を実感しやすい「ミニマル体験」への第一歩になり得ます。
なぜ、アクセサリーを減らすと良い体験が得られるのか
アクセサリーを適量にすることで得られる体験には、様々なものがあります。
- 選ぶ時間が短縮される: 持っているものが把握できるため、「何をつけるか」を決めるのがスムーズになります。朝の忙しい時間でも迷うことが減るでしょう。
- お気に入りが輝く: 本当に好きなもの、よく似合うものだけが手元に残るため、一つ一つのアクセサリーを大切に扱い、つけるたびに心地よさを感じられます。
- 探し物のストレスがなくなる: どこに何があるか明確になり、探し物に時間を費やすことがなくなります。失くしたと思っていたものが見つかることもあるかもしれません。
- 収納スペースがすっきりする: ボックスや引き出しにゆとりが生まれ、見た目にも気持ちが良い状態になります。掃除もしやすくなるでしょう。
- 新たな発見がある: 整理する過程で、忘れていたお気に入りを再発見したり、今の自分に本当に必要なものが何かが見えたりすることもあります。
これらの体験は、単に物理的な空間が片付くだけではなく、日々の小さなストレスが減り、心にゆとりが生まれることにつながります。
アクセサリーを減らす「小さな一歩」を踏み出す具体的なステップ
では、実際にアクセサリーを減らしていくための、初心者でも取り組みやすい具体的なステップをご紹介します。まずは「完璧を目指さない」という気持ちで、気軽に始めてみてください。
ステップ1: 一箇所に集めてみる
まずは、対象とするアクセサリーを全て一箇所に集めます。普段使っているアクセサリーボックス、引き出し、ポーチの中など、家中に散らばっている可能性のあるアクセサリーを、一つのテーブルの上などに集めてみましょう。これだけで、自分が思っていたより多くのアクセサリーを持っていることに気づくかもしれません。
最初から全てのアクセサリーを対象にするのが大変であれば、「ピアスだけ」「ネックレスだけ」のように、アイテムの種類を絞って集めることから始めても良いでしょう。
ステップ2: 種類別に分けてみる
集めたアクセサリーを、種類別に大まかに分けてみます。ネックレス、ピアス、リング、ブレスレット、ヘアアクセサリー、その他の小物など、カテゴリーごとにグループを作ります。これにより、どの種類のアクセサリーが多いか、バランスはどうなっているかなどを視覚的に把握しやすくなります。
ステップ3: 「使うもの」「使わないもの」を判断する
ここが最も重要なステップです。分けたカテゴリーごとに、一つ一つのアクセサリーを手に取り、「今の自分にとって使うものか、そうでないか」を判断していきます。判断の基準はいくつか考えられます。
- 最近使ったか: 半年〜1年など、具体的な期間を決めて、その期間内に使ったかどうかを基準にします。
- 今後使う予定があるか: 特定の服に合わせる、イベントでつけるなど、具体的な使用シーンが思い浮かぶか。
- お気に入りか: 見るだけで心がときめくか、特別な思い出があるか。
- 状態は良いか: 壊れていないか、錆びていないか。修理すれば使えるものか。
「いつか使うかも」という考えを手放し、「今の自分にとって必要か、心地よいか」を問いかけることが大切です。迷うものは一度保留としても構いません。「保留ボックス」を用意しておき、一定期間(例えば3ヶ月)様子を見て、それでも使わなければ手放す、というルールを作るのも良い方法です。
ステップ4: 使わないものを手放す方法を考える
「使わないもの」と判断したアクセサリーをどうするかを決めます。手放す方法はいくつかあります。
- 捨てる: 壊れていたり、再利用が難しかったりするものは、自治体のルールに従って分別して捨てます。
- 寄付する: まだ使える状態の良いものであれば、アクセサリーを必要としている団体に寄付するという選択肢もあります。
- 売却する: ブランド品や貴金属であれば、専門の買取サービスなどを利用して売却することも可能です。
- 友人に譲る: 友人で使ってくれる人がいれば、譲るのも良いでしょう。
大切なのは、ただ捨てることに罪悪感を持つのではなく、「次の活かし方」を考えることです。
ステップ5: 残ったものを収納する
今の自分が使う、お気に入りのアクセサリーだけが手元に残りました。これらを、見やすく、取り出しやすいように収納します。仕切りのあるボックスやトレイを使ったり、壁に吊るすタイプの収納を活用したりすることで、アクセサリー同士が絡まるのを防ぎ、選びやすさが格段に向上します。
小さな一歩がもたらす心地よい変化
アクセサリーボックスの整理は、家全体の片付けに比べればほんの一部分かもしれません。しかし、このような小さな場所からでも、モノを減らすことによる効果は十分に感じられます。探し物が減り、お気に入りが選びやすくなることで、朝の準備がスムーズになり、心に小さなゆとりが生まれることを実感できるはずです。
この小さな成功体験が、「これなら他の場所でもできるかもしれない」という自信につながり、さらなる片付けへのモチベーションとなることも多いのです。
まずは、引き出し一つ、アクセサリーボックス一つから。無理のない範囲で、モノを減らす「小さな一歩」を踏み出してみてはいかがでしょうか。きっと、想像以上に心地よい変化が待っているはずです。